当館の利用者さんの声2021
当館は明治大学付属のまんがとサブカルチャーの図書館です。
まんがとサブカルチャーの図書館って、どのような利用をされているの?と質問を受けることもあります。
これまでにも本学の学生さんの声をお伝えしてきましたが、
今回は本学以外の学生さんにお話をお聞きすることができました!
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回答者 Sさん(大東文化大学文学部書道学科 2020年度卒業生)
Q:米沢嘉博記念図書館を使い始めたのはいつごろですか?
Sさん:去年の12月頃です。
Q:主にどのような目的で当館を利用しましたか?
Sさん:卒業論文の資料集めで利用しました。
漫画に使用されるフォントの調査をしていました。
私が必要としていたのは、戦後から2010年頃までのコミック誌の資料でした。
正直「そんなに資料があるのかな」と不安に思っていましたが、幅広い年代の資料を取り扱っており、無事、論文資料を手にする事ができました。
コロナ禍でどこにも行けず、資料集めが困難だった為非常に助かりました。
Q:利用した資料で印象に残っているものはありますか?
Sさん:指定する資料はありませんが、年代によって使用されるフォント表現の変化が非常に面白かったです。
あくまで漫画の主役は絵ですが、文字表現も漫画において必要不可欠です。
セリフやナレーション、感情等、様々なフォントの表現によって私たち読み手は読み方を変えています。
戦後から1960年代のフォントは、絵の中に存在する文字でしかありませんでしたが、1970年代頃からだんだんとフォントの表現が鮮やかになってきています。
普段注目しない所に注目してみる事によって、新たな発見が得られましたし、漫画の読み方の幅を広げる事もできました。
Q:大学生に伝えたいポイントはありますか?
Sさん:大学生に限らず、漫画が好きな人はここに来てみてください。
本当に多くの漫画を取り扱っているので、「自分の知らない漫画はまたまだあるな」と思います。私もその1人です。
司書さんたちも非常に良い方ばかりで、「漫画のフォントついて調査している」と伝えたら、たくさんのヒントを頂きました。
現代マンガ図書館の複合運用も開始したそうなので、さらに利用の幅が広がったと聞きます。
全盛期に比べて紙の本としての漫画の売上は落ちてきています。
これからもどんどん本としての漫画の出回りは少なくなっていくでしょう。「この漫画読みたいのにどこにもない、、、」と諦めてしまった方もいるかもしれません。
諦める前に、是非一度でいいのでここに来てみてください。
きっと素敵な出会いや再会があるはずです。
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コロナ禍の中、いつにも増して大変だった資料調査を、限られた機会に懸命にすすめられたSさん。
このように、さまざまな視点、立場から当館の広がることを、私たちも大変嬉しく思っています。
Sさん、ありがとうございました!
現代マンガ図書館との複合運用もスタートした当館。
蔵書から、大学生におすすめの海外マンガも動画で紹介していますよ。
みなさま、ぜひいろんな資料を活用してみてください。
〒101-8301
東京都千代田区神田猿楽町1-7-1
米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館