米沢嘉博氏、「第14回手塚治虫文化賞・特別賞」受賞
朝日新聞社主催、2010年度の「第14回手塚治虫文化賞・特別賞」を、マンガ評論家・コミックマーケット準備会前代表である、故米沢嘉博氏(1953〜2006年)が受賞しました。
受賞理由は「マンガ研究の基礎資料の収集と評論活動などの幅広い業績に対して」。
受賞者紹介では、長年にわたるコミックマーケット運営への尽力、評論活動のほか、当館の活動にも具体的に触れられています。
「コミケのほかに残したもう一つの財産が14万冊の蔵書だ。昨年10月、母校の明治大学が寄贈・寄託を受け『米沢嘉博記念図書館』を開設した。現在約7万冊を閲覧できる。順次整理を進めて公開点数を増やしていく」(「受賞者紹介」より)
「特別賞は選考委員の意見を参考に朝日新聞社が決めた。昨年の記念図書館開館を機に業績に改めて光が当てられた米沢嘉博を選んだ」(「選考経過」より)
2007〜2009年にかけての「戦後マンガ史」3部作の復刊(ちくま文庫)や、昨年の米沢氏蔵書の寄贈・寄託を中核とした当館の開館(10月31日)、遺作となった『戦後エロマンガ史』の刊行(青林工藝舎、2010年4月)など、米沢嘉博氏の業績に再び注目が集まる中、本賞を受賞したことを、当館としても喜ばしく思います。
当館は今後もマンガ、サブカルチャーの研究に資するべく、活動を続けてまいります。
より一層のご活用、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。(スタッフ一同)